Q1“いけばな”の素敵なところってどんなところ?

 
“いけばな”は気軽に楽しむもの

“いけばな”に対するイメージはみなさん様々だと思います。
〈古くさい〉〈堅苦しい〉〈礼儀作法に厳しい〉などと思ってらっしゃる方もいらっしゃるでしょう。また〈畳の部屋で正座して生ける〉〈着物でお稽古する〉と思ってらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません。
かつては花嫁修業の一つとしてそういった側面もありましたが、実際のところ、現在の“いけばな”は全く違います。
家元教室を例に取りますと、みなさん仕事帰りや、お昼間の空き時間を活用されて、気軽に楽しんでおられます。もちろん着物ではなくふつうの服装で、机と椅子でお稽古いただいてます。

 
“いけばな”は「美」の再構築

ご承知の通り、花はもともと美しいものです。このページを訪れていただいているあなたも含め、お花を好きな方は多いことでしょう。
では“いけばな”とはどんなことをするのかをご説明します。
花をじっくり眺めると、見る角度により、表情が変化します。最も美しい角度を見つけます。他の花もそれぞれに美しい角度を見つけ、高低差をつけたり、配置を工夫し構成します。
 人の手が加わることで、もともと美しい花が、さらに美しく輝きを増します。その技術と方法とアイデアを学ぶのが“いけばな”です。例えば、花束をいただいたとしましょう。花瓶に入れて楽しみますが、その際に、それぞれの花がいかんなく美しさを発揮できるように、花の向きを整えたり、構成にちょっとした工夫を加えるだけで洒落た“いけばな”の作品に変貌します。“いけばな”を習っている人はちょっとしたその技術を持っておられるということです。

 
“いけばな”の力は絶大!
    “旬”を感じとり、あなたの日常に素敵な時間を!


 家に飾られた“いけばな”は、一瞬で空間の雰囲気をはなやかに彩ります。花のもたらす影響力は絶大で、それが自分自身で生けたものなら、なおさら愛着が持てますし、それを目にする方々全てに癒しと安らぎをもたらすことでしょう。
 “いけばな”は、少し季節を先取りして楽しみます。例えば、まだまだ春が待ち遠しい2月にはなやかな春の花や、芽吹きの枝を生けて飾ったり、外で桜が満開になる前に桜を生け、部屋の中で一足早い春の雰囲気やお花見を味わうといった感じです。残暑厳しい折に、ススキやコスモス、栗などの実物、紅葉したユキヤナギなどを生け、やがて来る過ごしやすい秋を家の中で演出するのも同様です。
 また、お稽古では蕾(つぼみ)を生けることが多く、家で飾ってる間に蕾が膨らみ、花が開花します。やがて枯れていくのは残念ですが、それも命あるものなんだという実感を得ていただけることでしょう。
 一年を通じて、季節の移り変わりを“いけばな”で実感しながら、週に一度、花と向き合い、ゆったりと流れる時を過ごす。ぜいたくで素敵な時間の過ごし方ではないでしょうか。
 皆さんそれぞれに、月に二度や月に一回などご自分のペースに合わせて通っておられます。
 いけばなに携わる者として、心豊かで、日々の暮らしに潤いをもたらす“いけばな”の世界に是非とも触れていただきたいと願っています。

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Q2“いけばな”はまったく初めてなんだけど、大丈夫なの?

ほとんどの方が“いけばな”は初めてという方です。
はさみの持ち方から、枝の切り方、剣山への挿し方等々、基本的なことから始めますのでご安心ください。
まずは【いけばな体験】をお試しください。
習い始めたその日から、あなたの生けた花をお部屋に飾っていただけます。



Q3 以前に他の流派や学校のクラブなどで少し“いけばな”の経験があるけど、問題ないかな?

最初は初心者の方と同様のレッスンを受けていただき、慣れていただいたら、技量に応じて、臨機応変に対応させていただきますので問題ありません。お気軽にお越しください。

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Q4【いけばな体験】はできないの?

京都未生流では、家元指導教室をはじめ、いくつかの教室で【いけばな体験】を実施しています。
開講日に実施しておりますので、教室の雰囲気もわかっていただけるかと思います。
実施日、料金など、詳しくは【いけばな体験】のページをご参照ください。



Q5 お稽古の時間てどうなっているの?

お稽古にかかる時間はみなさん個人差があります。早く生ける方ゆっくり生ける方、時間に余裕がある方、ない方。また、その日の花の取り合わせや生けていただく科目によっても差が生じます。ただ、短時間も長時間もご自身の時間に合わせていただいて、許された時間内を存分に楽しんでいただいています。

開講時間については、教室により様々です。
家元指導教室を例にとってみると、
開講時間は午後1時30分から午後9時頃までとなっています。
その間、家元はずっと教室に在室しております。
お越しになる方は、その時間帯の中で、自身のご都合のよい時間に教室に来て、お稽古をして、帰っていかれます。
学校の授業のように開始時間に一斉に始まるのではないので、ご都合のよい時間にお越しいただけるということです。

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Q6 お稽古って必ず毎週行かないといけないの?

教室により設定は様々です。
2つの家元指導教室を例にとってご説明します。
1・烏丸丸太町の家元教室は、水曜日と木曜日に開講しています。
各曜日ともに3ヶ月で10回ずつの開講日を設けています。
一ヶ月に3回の月と4回の月があります。
開講日を全て受講するコース。
開講日の中からお好きな日を2回選んで受講する月2回コース。
開講日の中からお好きな日を1回選んで受講する月1回コース。
以上のような設定があります。
また、各コースは月ごとに変更が可能です。つまり、今月は月2回受講し、来月は全て受講し、再来月はお休みして、その翌月は月2回受講する。というようなことも可能です。
お仕事など、みなさんのご都合により融通のきくコース設定をしています。
月謝、花材費のお支払いは月ごとの精算となっております。

2・家元指導教室でもNHK京都文化センターでは火曜日に開講しています。こちらはNHK文化センターのシステム上、3ヶ月単位で11回ないし10回の開講となっており、月ごとの融通性はなく、月謝と花材費については3ヶ月分前納となっております。
その他、開講時間帯も含め、教室により様々ですので、詳細は各教室にお尋ねください。

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Q7 どのような指導法でお稽古するの?

京都未生流では、どこの教室でも共通のテキストとカリキュラムを採用しています。
入門時は、初級用の基本花型のテキストと習得簿がセットになっており、テキストに添って花を生けていただき、1回のお稽古が修了すると指導者が習得簿に印を押します。
約20回の受講で初級が修了し、上級コースへとクラスが上がります。クラスが上がるごとにテキストが少しずつ増え、花型のバリエーションが豊富になっていきます。
最初のレッスンでは、はさみの使い方、花や枝の切り方、剣山への挿し方など基本的なことから始まり、それを生かして早速その日に“いけばな”を1作生けあげていただきます。
普段何気なく目にしている花も、じっくり眺めることというのは意外にないものです。花を回転させながらよく見ると、花の表情が角度により随分と違うことに気付かれるでしょう。花が一番きれいに見える角度を自分自身で発見していただきます。
些細なことなのですが、その発見が、“いけばな”を習っている人と習っていない人の違いとして顕著に表れます。

毎回、知っている花、初めて見る花、いろんな花や枝と教室で出会うことになります。花ごと枝ごとに異なる特徴を持ち、それを生かすにはどのような方法があるかを指導致します。その都度新たな発見があることでしょう。
花は元々美しいものです。手を加えることにより、その美しさをさらに引き出すこと、つまり「美の再構築」が“いけばな”です。指導者は、みなさんが美しさを最大限に引き出すための方法論を教えるに過ぎません。難しく考えていただく必要はありません「美しく花を生けること」それがめざす目的のすべてです。

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Q8 京都未生流って、どんな花を教えてもらえるの?

京都未生流の“いけばな”はとてもバリエーションが豊富です。
水盤に剣山を置いて生ける『盛花』(もりばな)
壷に生ける『投入花』(なげいればな)
伝統的な古典花『格花』(かくばな)一般に「おせいか」とも呼ばれています。
同じく古典花『立荘華』(りっしょうか)一般に「りっか」と呼ばれている花型です。
その他、造形的に生ける現代的な花など多岐にわたります。
(写真をご参照ください。)
花の取り合わせは、和風もあり、洋風もあります。
枝と花と葉という組み合わせがポピュラーですが、季節によって、葉が主となって花と取り合わせたもの、枝が主で花は添えるものだけの取り合わせもあります。
年末には「迎春花」(げいしゅんか)といって、お正月を迎える花を生けるお稽古が開講されます。
クリスマスをイメージした取り合わせや、桃の節句には「桃」、端午の節句には「はなしょうぶ」早春には「桜」梅雨には「あじさい」など四季を通じて、季節の“旬”を感じていただけることでしょう。

入門当初は、生けやすい『盛花』、『投入花』の基本花型がお稽古の中心となります。時折『格花』も生けていただきます。
慣れてこられて、クラスがステップアップするにつれ、テキストが少しずつ増え、『盛花』や『投入花』に新しい花型が加わっていきます。そのことで、毎回手にする花にふさわしい花型の選択肢が豊富になります。古典的なもの、造形的なものを含め、やや高度な技術を要するものや、オリジナリティーあふれる個性的な“いけばな”にもチャレンジしていただきます。

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Q9 “いけばな”の免状ってどうしたらもらえるの?

京都未生流では、家元が免状を発行しています。
家元教室で開講日全てを受講する通常コースですと、20単位が半年で初級が修了し『初傳』(しょでん)という免状が取得できます。同じペースで受講されると約2年で『師範』(しはん)資格が取得できます。
京都未生流の免状は、紙1枚ではなく、スッキリとした体裁のいいものですよ。『皆傳』資格以上では、「席札」という木製の名札がもらえます。“いけばな”用の名前『雅号(がごう)』が家元より授与されます。生けた花の横に添えましょう。
詳細は免状のページをご参照ください。
また、早く免状を取得したいという方には速習コースもご用意しています。詳細はお手数ですがお尋ねください。
葉組をした現代花
葉組をした格花
赤芽柳・桜・朝鮮槙による流麗な格花・曲生け
楽しい現代花
暑い時期、部屋の中は初秋
葉をメインに構成
横方向に構成
優雅な投入花横生態
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Q1 “いけばな”の素敵なところってどんなところ?
Q3 以前に、他の流派や学校のクラブなどで少し“いけばな”の経験があるけど、問題ないかな?
紅葉したマンサク
Q2 “いけばな”はまったく初めてなんだけど、大丈夫なの?
Q4 【いけばな体験】はできないの?
Q5 お稽古の時間てどんなふうになっているの?
線の構成が美しい新風小品立荘華
Q6 お稽古って必ず毎週行かないといけないの?
Q7 どのような指導法でお稽古するの?
秋の広口生け
秋の実り・実物を壷に
Q8 京都未生流って、どんな花を教えてもらえるの?
Q9 “いけばな”の免状ってどうしたらもらえるの?
花物、曲枝が優雅な新風小品立荘華
桜を壷に
クリスマスの花も生けます!
斜めに構成
交差させた構成
真っ直ぐに構成
お正月の定番・迎春花
七五三の若松と七五三の万年青